-ホノルル中心部では高層コンドミニアムの建築が日常の光景となってきました。ビルの高層化は限られた土地を有効活用する最善の手段と言えるでしょう。今日、オアフ島の人口の60%以上がコンドミニアムに住んでいて、その数は続けています。
ホノルルのコンドミニアムでの生活は、ロケーション、利便性、アメニティ、セキュリティ、「ロック&ゴー」と呼ばれる住居に手間のかからなさそうなライフスタイルなど独特なメリットがあります。
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コンドミニアムでの生活が人気を集めた理由のひとつに、庭付き一軒家のメンテナンスにかかる手間が膨大になってきたことが挙げられます。しかし、なかにはAOAO(アソシエーションオブアパートメントオーナーズ(コンドミニアム管理組合))がコンドミニアムに関連することすべての面倒を見てくれると勘違いしているオーナーもいます。
AOAOは一般的に、プロジェクトの外観と共用部のメンテナンスを行います。内装とユニット自体は各オーナーの責任となります。
しかし、高層コンドミニアムを所有する場合、さらに知っておかなければならないことがあります。
オーナーの責任となる内装のメンテンナスには、独占的に使用している壁に隠れた配管も含まれます。言い換えると、オーナーの責任範囲はユニットの目に見えない部分にまで及ぶのです。ちょっと驚きました?
実際には壁の裏側は見えませんが、目視で確認できること、現状、今後起こり得ることをどのように監視、維持できるのか把握する必要があります。
所有するユニットの適切なメンテナンスを怠った場合、隣接する他のユニットや共用部に起こり得る破損の責任を問われる場合があります。コンドミニアムを空室のまま放置した場合や借手が故障をきちんと報告してくれない場合、リスクはさらに高まります。
ハワイ州改正法514B項-138では、より有益な建物管理を行うため管理組合に賢明な方策を実施する権限を与えています。
今日ではほとんどのコンドミニアム管理組合が、「ハイリスク」要素の責任は各オーナーにあるとする方針を採用しています。オーナーが適切なメンテナンスを行っていないとコンドミニアム全体の破損に繋がる要素もあります。縦に伸びるコンドミニアムの生活では配管設備からの漏水が大規模な破損となります。したがって、ハイリスク要素のほとんどが配管関係です。
状況把握と問題の早期発見のためハイリスク要素の目視点検を実施する管理組合もあります。点検の目的は、将来起こりうる破損を軽減する、保険請求を最小限に抑える、保険料の増加をできる限り抑える、建物の状態を維持することです。積極的な維持管理は価値ある投資と言えるでしょう。
点検の有無にかかわらず、最終的な責任はオーナー自身にあります。近隣ユニットに迷惑をかけないようにしましょう。
コンドミニアムのオーナーとして知っておくべきこと:
- a) HO6保険の補償範囲に関するコンドミニアムが定める規定を知る
- b) オーナー責任となるハイリスク要素には何が含まれているか把握する
- c) 損害を軽減するためにどのようなメンテナンスが必要か理解する
ここで大切な投資物件を守るための簡単な手順をご紹介します。
1) 適切な補償範囲のHO6保険に加入する
すべのコンドミニアムは、火災、ハリケーン、水害を補償するビルディングマスター保険に加入しています。マスター保険はメンテナンス費から支払われます。この保険では、すべての損害に対し元どおりにする場合の現時点の再取得価額が補償されます。つまり、元はカーペットだった床をエキゾチックな雰囲気のタイガーウッドのフローリングに変えた場合、マスター保険ではタイガーウッドの施工にかかる経費ではなく、元のカーペットを敷いた場合に今日かかる経費分が補償されることになります。
ビルディングマスター保険はすべての損害請求を補償しますが、「ディダクティブル」と呼ばれる既定の免責額があります。この免責額は損害請求毎に適応され、ユニット毎の設定ではありません。仮に損害がご自身が所有するユニットの水漏れが原因である場合、たとえその配管が壁の裏側や床下でも、この免責額を請求される場合があります!マスター保険の免責額を把握しておく必要があります。免責額は5,000ドルから50,000ドルの範囲内です。
例:ご自身が所有するコンドミニアムで洗濯機の水道給水管が破損、ご自身のユニットと下の階のユニット複数が水浸しになり、10万ドル相当の損害が出てしまいました。マスター保険は「元どおり」にする補償です。また、損害請求のうちの5,000ドルから50,000ドル免責額をご自身が支払うことになります。
幸い、ビルディングマスター保険の免責額を補填するHO6保険と呼ばれる個人保険に加入することができます。HO6基本プランの保険料は年間160ドルから350ドル程度です。安心料と思えば安い保険料です。実際、多くのコンドミニアムがオーナーに対してHO6の加入を求めています。(ハワイ州改正法514B項-143をご覧ください。)
下記に私のHO6保険の証書を例としてご紹介します。
HO6保険-補償概要例
補償内容を「元どおり以上」にアップグレードしたり、個人の持ち物に補償を付けたりすることもできます。
2) ハイリスク要素-水漏れリスクを最小限に抑える
前述のとおり、コンドミニアムにおける保険請求の大半は漏水トラブルです。漏れた水は抵抗が少ないところを通り、検知されないまま数階したまで流れます。下記に一般的にハイリスクと言われる要素と水漏れを防ぐための適切な管理方法をご紹介します。
-洗濯機:
給水管(冷水、温水)-グレードの高いスチール製のメッシュホースを取り付けましょう。もしくはいっそのこと、中のホースが水漏れを起こすと自動的に水が止まるようになっているバルブのついたフラッドアーマーホースにしましょう。ホース自体が狭いスペースで圧迫されたりねじれたりしてないか確認しましょう。高品質のホースは長持ちしますが、10年程度で交換しましょう。
さらに洗濯機の水漏れには、床の上の水を検知すると水道が止まるようになっている漏水検知・水道遮断装置の設置もより効果的です。
遮断バルブ-水漏れと機能性を定期的に確認しましょう。
排水ホース-ねじれている箇所や破損がないか確認しましょう。
排水管の詰り-洗濯には高品質液体洗剤を使いましょう。時間とともに排水管に詰まりが生じるので、昔ながらの粉末洗剤は使わないようにしましょう。詰まってしまった排水管を修理するより詰りを防ぐことの方が断然楽です。それでも詰まってしまったら、刺激の強い化学薬品を使うのではなく排水ホースをパイプクリーナーで掃除しましょう。
-冷蔵庫:
製氷機給水管、遮断バルブ-ねじれや漏れがないか確認しましょう。水漏れがないか、正常に機能しているか定期的に確認しましょう。年に一度はバルブを回してみて、凍っていれば交換しましょう。
冷蔵庫の密封-庫内に霜がついていないか、ドアが密閉部に破損がないか確認しましょう。冷蔵庫は100%の冷却強度で使用すると結露の原因となりキッチンの床が濡れてしまう場合があります。冷却強度は50%で運転しましょう。
-食器洗浄機:
給水管と遮断バルブ-ねじれや漏れがないか確認しましょう。水漏れがないか、正常に機能しているか定期的に確認しましょう。年に一度はバルブを回してみて、凍っていれば交換しましょう。
食器洗浄機の排水管-ねじれや破損がないか確認しましょう。
エアギャップ:食器洗浄機の排水管には、シンク横のカウンターの上にエアギャップがあるものがあります。エアギャップの穴が塞がれないようにし、万が一水が漏れ出した時のために穴をシンクの方に向けておきましょう。
食器洗浄機のゴムパッキン-破損や水漏れがないか確認しましょう。月に一度は食器洗浄機を運転しましょう。
食器洗浄機排水フィルター-食器洗浄機内の底にある排水フィルターを確認しましょう。フィルターについた油汚れや残さいが排水トラブルの原因となり床が水浸しになることがあります。
-キッチン、バスルームのシンクと水道蛇口
給水管(温水、冷水)、遮断バルブ-給水管にねじれや水漏れがないか確認しましょう。バルブに水漏れがないか、正常に機能しているか定期的に確認しましょう。年に一度はバルブを回してみて、凍っていれば交換しましょう。
キッチン、バスルームのシンクの防水弁と排水管-シンクの下の排水管に破損、錆び、水漏れがないか確認しましょう。詰まりやオーバーフロー防止のため、必要に応じてパイプクリーナーで排水管を掃除しましょう。
キッチンのシンクは残飯が排水に流れてしまうので厄介です。残飯が流れて詰まりの原因とならないよう、排水口にストレーナーをつけましょう。詰まってから対処するよりも詰まりを予防する方が断然簡単です。
私が自宅や所有する全賃貸物件で好んで使っているストレーナーがこちらです。白いプラスティック製で残留物をよく取り、表裏どちらでも使えるリバーシブルタイプです。
キッチンシンクのストレーナー
水道の蛇口-正常に機能しているか、破損はないか、水の噴霧はないか、カウンターの上下に漏れがないか確認しましょう。キッチンにある水道がレバー式の蛇場合、蛇口のホースからの水漏れは見つけにくく、 カウンターの下でしか確認することができません。
シンクのコーキング(水漏れ防止処置)-特にアンダーマウント方式で取り付けられたシンクはカウンターから水が浸入する小さな隙間ができてしまいます。シンクがしっかりと取り付けられているか、隙間がないかなど年に一度は確認し、必要であれば防カビシリコンコークでコーキングをやり直しましょう。
シンクのオーバーフロー-オーバーフロー(水溢れ防止穴)が塞がれていないか確認しましょう。
生ごみ処理機-キッチンシンクの下に取り付けられた「生ごみ処理機」は、まず名前の付け方に語弊があります。油もの、生ごみ、肉や魚の骨、コーヒーの出し殻、バナナの皮などは決して処理機にかけないでください。油類を含め生ごみはすべて排水に流すのではなくごみとして捨てましょう。前述のとおり、キッチンシンクではストレーナーを使用し生ごみが流れていかないようにしましょう。
錆、水漏れ、運転したときに聞きなれない音などがないか確認しましょう。モーターが固まらないよう月に一度は使いましょう。
-トイレ:
給水管、遮断バルブ-給水管にねじれや水漏れがないか確認しましょう。バルブに水漏れがないか、正常に機能しているか定期的に確認しましょう。年に一度はバルブを回してみて、凍っていれば交換しましょう。
トイレタンク、便器の状態(ゴムパッキンの接続)-タンクと便器の接合部が緩んでいない確認しましょう。水を流してみてタンクの下に水漏れがないか確認しましょう。必要に応じてゴムパッキンを交換しましょう。
トイレタンク-横から
タンクの給水バルブ-タンクの給水バルブはタンク外に水漏れする可能性があります。タンクの蓋をあけて水を流し、タンクの外に水が噴霧していないか確認しましょう。タンクに水が溜まる際にオーバーフローパイプよりも低い位置で正しく給水が止まるか確認しましょう。器用な人なら給水バルブの交換は比較的簡単です。
フロートバルブ-水を流した後にフロートバルブが正常に閉じるか確認しましょう。タンクがいっぱいになっても便器に水が流れ続ける場合は、タンク内の水位がオーバーフローパイプよりも下で止まるようにタンク給水バルブを調節しましょう。それでも水が流れ続ける場合は、フロートバルブに異常があるので交換しましょう。
ワックスリングのパッキンとボルト-床に設置された便器が緩んでいないか確認しましょう。緩んでいる場合、ワックスリングが原因かもしれません。気づかないうちに下から少しずつ水漏れすることがあります。そんな時は、自分でやってみようなどと思わずに、配管業者に依頼しワックスリングの交換、便器の付け直し、すべてのボルトの締め直しをお願いしましょう。
-トイレを含むすべての排水関係の注意事項:油もの、ごみ、生理用ナプキン、生ごみ、コーヒーの出し殻、バナナの皮、デンタルフロス、綿棒などは決して流さないようにしましょう。
-バスタブ:
バルブ、噴出孔、分流器-バルブ、噴出孔、分流器が正常に機能しているか、破損、水漏れがないか確認しましょう。
バスタブの状態-排水口の接続部分、オーバーフロー周辺に錆びがないか確認しましょう。排水口周りの錆びは更なる劣化を引き起こし、気づかないうちに水漏れの原因となります!
壁タイルのコーキング-バスタブの端に沿った部分や壁の角などは特に水が浸入してしまう細い亀裂ができやすい場所です。1年に1度はひびがないか確認し、必要に応じてコーキングをし直しましょう。使用する素材はグラウトではなく「防カビシリコンコーク」を選びましょう。
排水ストレーナー-髪の毛が排水に流れていかないよう常にきめの細かいストレーナーを使いましょう。
-シャワールーム:
バルブ、シャワーヘッド-バルブとシャワーヘッドが正常に機能しているか、破損や水漏れがないか確認しましょう。
壁タイルのコーキング-バスタブの端に沿った部分は特に水が浸入してしまう細い亀裂ができやすい場所です。1年に1度はひびがないか確認し、必要に応じてコーキングをし直しましょう。使用する素材はグラウトではなく「防カビシリコンコーク」を選びましょう。
排水口ストレーナー-ご自宅の排水口カバーが格子状の金属カバーの場合、髪の毛が排水に流れるのを防ぐことはできません。格子カバーを外してその下にあるパイプがどれくらい細いか見てみましょう。空間に余裕があれば中に髪の毛をキャッチしてくれるストレーナーを2つ付けましょう!私のシャワールームには排水口カバーのすぐ下に1つ、さらに深さ4インチぐらいのところにある直径2インチほどのパイプに小さなストレーナーをもう1つ付けています。
シャワールーム排水口の二重フィルター:1)右 カバープレイト、2)左 4-1/4インチのストレーナー、3)排水口内に設置済 2.5インチのストレーナー(小)
このふたつのフィルターにかかる髪の毛の量には驚かされます。必要に応じてストレーナーを掃除し、髪の毛はごみとして捨てましょう。
-給湯器
一般的な給湯器の寿命は8年から12年、モデルとメーカーの保証によってはそれ以上使えるものもあります。しかし、給湯器のタンクはほとんど兆候もないまま徐々に内部から錆びていきます!内部がどの程度腐食しているのか外からは計り知れません。コンドミニアムに取り付けられている給水タンクは40から80ガロンほど貯水しています。仮にタンクが錆びていたり、亀裂が入っていたりすると、場合によってはわずか数分間でタンク内の水全部が一気に流れ出てしまうことがあります。壊滅的な故障となる前にタンクを取り替える事は非常に重要なのです。
適切なメンテナンスにより給湯器の平均寿命よりも長く使用できることがあります。タンク内の堆積物を減らすよう年に1度または必要に応じて資格を持った専門家にタンクの中を洗浄してもらうことをお勧めします。また3年から5年に1度は犠牲陽極の状態を確認し必要に応じて交換しましょう。一般的なメンテナンス費用はごくわずかで、メンテナンスを行うことでタンクも長持ちします。
犠牲陽極をご自身で交換するのは至難の業です。専門家に任せましょう。ホノルルであればBrett Hill Construction, Inc.をお勧めします。この業者では犠牲陽極の交換をはじめ、一軒家やコンドミニアムに関する様々なメンテナンスサービスを提供しています。
-水道の元栓:
高層コンドミニアムでは水道の元栓が給湯器の近くにあることが多く、元栓のほかにも給湯器の前に1つ、給湯器の後に1つ、合わせて2つの栓があることがあります。これらの栓に水漏れがないか、正常に機能しているか定期的に確認するようにしましょう。1年に1度はバルブを回し、凍っていれば交換しましょう。またすべての給水管のバルブの前後に水漏れがないか確認しましょう。
-エアコン:
水滴受け皿、排水管-エアコンには一般的に結露受け皿とその排水管が付いています。この管が詰まり受け皿が溢れかえって気づかないうちにエアコン室が水浸しになります。月に1度は排水管を確認し必要であれば掃除しましょう。汚れが溜まるのを軽減してくれる受け皿用タブレットの活用も検討しましょう。部品が固まるのを防ぎ、エアコンが長持ちするよう月に1度はエアコンを運転しましょう。
冷却水管、遮断バルブ–エアコンの冷却水管と遮断バルブに水漏れがないか、正常に機能しているか確認しましょう。
バルブと漏水探知機
3) 漏水探知機を取り付ける!
これまで見てきたとおり、コンドミニアムには配管からの水漏れが惨事に発展する重要箇所がいくつかあります。そこで漏水探知機の取り付けをお勧めします。なかにはwifi機能がついたものもあり、水漏れを探知するとメールやメッセージが届くようになっています。これらの探知器は小さく、価格も手ごろで、様々な状況に効果的です。一般的な2ベッドルーム、2バスルームのコンドミニアムなら、探知器は8個から10個程度必要です。キッチンシンク、冷蔵庫、食洗器、各バスルームシンク、各トイレ、洗濯機のホース、給湯器、エアコン設備の下にひとつずつ探知機を設置しましょう。
4) その他のメンテナンス
水漏れ防止策の他にもやっておきたい日常メンテナンスがいくつかあります。
煙探知機
煙探知機-煙探知機は人の命を救ってくれる機器です。ベッドルーム、玄関、リビングの天井、または天井に近い壁の高い位置に正常に機能する煙探知機を取り付けましょう。煙探知機は手ごろな値段で効果的です。高層コンドミニアムの火事は比較的まれですが、ひとたび発生すると瞬く間に危険な状態になります。月に1度は正常に機能するかすべての部屋の煙探知機を確認しましょう。必要であれば電池を交換しましょう。煙探知機の製造日から10年以内には新しいものと交換しましょう。
安全装置付コンセント
安全装置付コンセント-安全装置付コンセントは感電の危険を最小限に抑えてくれます。少なくとも6か月ごとに本体のテストボタンを押して正常に機能しているか確認しましょう。その後はリセットボタンを押しましょう。交換が必要な場合は、資格を持った電気技師に依頼しましょう。
エアコンフィルター、吸気口、ダクト-月に1度はエアコンのフィルターを交換しましょう。フィルターの掃除でエアコンの寿命も延びます。使い捨て紙フィルターではなく、期間無制限の保証がついた多段静電気フィルターの使用を検討しましょう。これさえあれば二度とフィルターを買う必要はありません。お手入れは、空気の流れと逆方向からぬるま湯を流して洗い、日に干して乾かした後取り付けます。このフィルターは性能が良く、長期的に見ても大幅な節約にもなります。
エアコン
エアコンの吸気口に妨げとなるものがないか確認しましょう。吸気口、排気口、ダクトなど必要に応じて掃除しましょう。エアコンを長持ちされるために時々運転することをお勧めします。長時間にわたり留守にする際は、温度設定を華氏80度から82度(摂氏26.7度から27.8度)の「控えめ」運転にしておくとあまり電力がかからず間欠運転してくれます。
乾燥機-乾燥機を使用した後は毎回糸くずフィルターを掃除しましょう。多くの新しいコンドミニアムには、後ろにブースターファンがついた補助フィルターがあります。フィルターは乾燥機の上と後ろの壁に設置されています。フィルターは手が届きにくいところにあるので、そこにフィルターがあることを知らないオーナーもいます。カバーはばねで留められており、はしごに登って行う高所作業に手こずるかもしれません。少なくとも2週間に1度、または乾燥機の運転頻度により2回から4回の運転に1度程度は補助フィルターを掃除しましょう。また、乾燥機全体の排気管は少なくとも年に1度は掃除機で掃除しましょう。
補助フィルター
ヒント:フィルターの予備を持っておくと何度もはしごに登らずフィルター交換ができます。まずははしごに登ってカバーを外し、汚れたフィルターを取り外して新しいフィルターを取り付けた後、カバーを元に戻します。はしごから降り、汚れたフィルターを洗い次の交換に備えます。予備フィルターがあるおかげで交換時にはしごに登るのは1回で済みます。
補助フィルターの写真
-冷蔵庫のコンプレッサー
必要に応じてコンプレッサーに溜まったほこりや砂を掃除機で吸い取りましょう。
-ラナイのドアや窓の金属に潤滑油を塗る
一般的に使われるWD40グリースやオイルは屋外の環境ではベタベタになりやすいので、質の良いトライフローやシリコンスプレーを使いましょう。
5) 「ロック&ゴー」-旅の準備をする
2 、3日の旅行やそれ以上長く家を空ける際には、問題を最小限に抑えるための予防手段の実施を検討しましょう。
防臭弁を塞ぐ―トイレの水は一度流し、シンク、バスタブ、シャワーは水を20秒ほど流し、防水弁を塞ぎます。防水弁の水は約2、3週間で乾燥してなくなり、下水管のガスがコンドミニアムの中に入ってきます。
旅行から戻ったら、まずは給水遮断バルブを開け(詳しくは次の段落をご覧ください。)すべてのシンク、シャワー、バスタブ、トイレの水を20秒ほど流し防臭弁を再度塞ぎます。窓を開けたりエアコンを入れたりして下水の臭いを外へ逃がしましょう。
水道の給水栓を閉める-長期間にわたりコンドミニアムを使用しない場合、水道の栓を閉めることも検討しましょう。水道管に圧力がかかったままにする必要は全くありません。
それぞれの給水管のハンドルを90度まで回し止水します。止水は元栓(1.))から始めましょう。通常、元栓は水道管がコンドミニアムに最初に入ってくる給湯器の手前にあります。元栓を閉めたら、タンクに最も近い冷水、温水の蛇口を開けて水がゆっくりとポタポタと落ちる程度まで圧を抜きます。その後、給湯器のすぐて手前にある第二バルブを閉め、最後に温水器のすぐ後にある第三バルブを閉めます。
旅行から帰ったら、すべての元栓を空け、シンク、シャワーなどの水を数分間流し水道管に溜まっていた水を流します。
給湯器と止水栓-レバーは「止水」状態です。
電気のブレーカーを落とす―コンドミニアムを長期間使用しない場合、給湯器がお湯を沸かす必要はありません。
電気ブレーカーパネル
ブレーカーパネルの給水タンクのブレーカーを落としましょう。パネルは玄関ホールまたはベッドルームのドアの裏側にあります。冷蔵庫や場合によってはエアコン以外のブレーカーすべてを落としても良いでしょう。
冷蔵庫は電源を切ったり入れたりしない方が長持ちします。万一停電になった際に氷がとけてキッチンの床に水が漏れだしてしまうので、氷はすべて取り出し、製氷機は切っておきましょう。
エアコンはブレーカーを落とさず、華氏80度から82度(摂氏26.7度から27.8度)と控えめに設定し、間欠運転をしておくこともできます。
ブレーカーの写真
全ての窓を閉めラナイにあるものは撤去する-コンドミニアム内への雨や虫の浸入やラナイの家具が強風にあおられ飛んでいくのを防ぎます。フローリングやカーペットの日焼けを防ぐためカーテンやブラインドは閉めましょう。
コンドミニアムの管理人に長期不在の旨を知らせる-もしかすると、不在中に時々ユニットの状況を確認できる連絡先があるかもしれません。少なくとも建物管理者にはいつから、どのくらい不在にするのか連絡しておきましょう。万一に備えて、建物管理者に緊急連絡先を知らせておくのも良いでしょう。
— まとめ
コンドミニアムでの生活には多くの素晴らしメリットがあります。しかし、損害を最小限にするためや施設を長持ちさせるためにも特別なメンテナンスも必要です。是非とも本稿をエアコン室の内側にでも貼って手元に置いておきましょう。上記にあげたヒントが多額の出費と頭痛の種からあなたを解放してくれるでしょう。