今、大注目のホテルコンド。高い家賃収入と自由自在な賃貸スタイルを同時に実現可能。短期賃貸(30日以下)が可能なため、ホテルコンド物件への投資に関する問い合わせは増えている。理由はふたつ。
A)バケーションレンタル向け短期賃貸による最大限の家賃収入
B)ご自身のハワイ滞在の際の拠点
或いは、物件によっては自分自身での利用も可能。
毎週のように弊社は、どのコンドミニアムがホテルコンドやバケレンとしてお勧めかといった質問を受けるため、当記事を書くことにした。
ワイキキ周辺には、ホテルそのままの便利さを提供するようフロントが設置されたホテルが経営するコンドミニアムがいくつかあります。コンドミニアムの規定により、管理会社を利用しバケレンを運用したり、あるいは自身で管理可能なコンドミニアムもある。詳しくは『ホテルコンド/短期バケーションレンタル用コンドミニアムガイド』にて、該当コンドミニアムの一覧や詳細情報を掲載。
以下に、いくつかのホテルコンドの賃貸収入の具体例を表示。
1)トランプタワー・ワイキキ:スタジオタイプ
トランプタワー・ワイキキのスタジオタイプの物件については、他のホテルコンドよりも問い合わせが多い。8階から16階、広さ386~510平方フィート(35.86~47.38平米、戸数は階によって異なる)で、部屋番号-01と-06の海に面していない部屋なら45万ドル以下という価格帯(2017年現在)。維持経費に関しては、管理費が月額約650ドル、固定資産税が月額約550ドル(この固定資産税の金額は短期賃貸使用の物件を対象としたレートを基に算出されている)。賃貸契約の有無に関わらず、月額の維持経費1,200ドル。
以下は、あるユニットのホテルからオーナー宛てに毎月発行される「Rental Statement」(収支ステートメント)の一例。
*2016年6月の粗利益は4,742.98ドル、これにGET(ハワイ州消費税)とTAT(ホテル宿泊税)662.24ドルが加算され、総額5,405.22ドルとなった。
*同月の支出は4,634.32ドル(GETとTATはトランプ・インターナショナル社がオーナーに代わって手続きを行い、負担)。
*同月のNOI(純収益)は 5,405.22―4,634.32=770.99ドル。
*ここから月額維持経費1,200ドルを差し引くと、同月の収支は429.01ドルの赤字に。
*この数字を基に2016年度の収支金額を求めると、5,148.12ドルの赤字。
※当記事は、2016年2月に記載されました。2018年2月時点において、複数のユニットに対しステートメントを入手し、分析した結果、半数程プラスのNOI(純収益)でした。詳しくは、弊社までお問い合わせくださいませ。
2)トランプタワー・ワイキキ:1ベッドルーム+2バスルーム、書斎付きデラックスタイプ
代表的なユニットは、8~20階の広さ1115~1154平方フィート(103.58~107.21平米)の部屋番号-11、-13、-15のユニット。海に面したラナイ(ベランダ)がふたつある部屋の売り出し価格は165万ドル(2017年度価格)。月額管理費は1,735ドル、月額固定資産税が1,950ドル。賃貸契約の有無に関わらず、月額の管理費3,685ドル。
以下は、あるユニットのホテルからオーナー宛てに毎月発行される収支ステートメントの一例。
*2016年4月の粗利益は12,540.74ドル、これにGET(ハワイ州消費税)とTAT(ホテル宿泊税)を合算した金額1,750.94ドルが加算され、総額14291.68ドルとなった。
*同月の支出は9,460.87ドル、これに1,750.94ドル(GETとTATはオーナーの直接支払い分となる)が加算され、総額11,211.81ドル。
*同月の純利は 9,460.87-1,750.94=3,079.87ドル。
*ここから月額維持経費3,685ドルを差し引くと、同月の収支は605.13ドルの赤字に。
*この数字を基に2016年度の収支金額を求めると、1,948.71ドルの赤字。
ローンの支払いがなければ損失は少なくなる程度。
【結論】トランプタワーは特別なライフスタイルを実現するための物件であり、家賃収入を得ることを目的とする物件ではない。高額な管理費や固定資産税を家賃収入で埋めるという方法も現実的ではない。加えて言えば、外部の管理会社に対する制約も多く、家賃収入目的の投資向き物件としては魅力に欠ける。ただし、超一流のVIPサービスを受けながら優雅な休暇を楽しむには最高だ。トランプタワーを住居にするオーナーもいる。
251~265平方フィート(23.32~24.62平米)のクイーンベッドとバルコニーが付いたスタジオタイプで、部屋番号が-09、-17、-23 または-29の海が見えない部屋の金額は約22万ドル(2017年度価格)。月額管理費は約450ドル、月額固定資産税が約200ドル(この金額はホテル/リゾート使用、1賃貸契約に対し賃貸期間が180日以下という条件を基にしている)。賃貸契約の有無に関わらず、月額の管理費650ドル。(2017年)
賃貸稼働率が高いのは、フルサイズベッド2台が入る少し広いタイプの部屋ですが、費用・料金共に高くなります。以下は、アクア社による管理のパーム・ワイキキ、スタジオタイプのあるユニットのホテルからオーナー宛てに毎月発行される収支ステートメントの一例。
*2016年11月の粗利益は1,917.03ドル(GETの43.13ドルを含む。TATは管理会社であるアクア社が支払う)。
*同月の支出は958.52ドル、これに43.13ドル(オーナーが直接支払うGET)および67.10ドル(家具修繕充当金)が加算され、総額1,068.75ドルとなった。
*同月の純利は1,917.03 – 1,068.75 =848.28ドルとなった。
*ここから月額維持経費645ドルを差し引くと、同月は203.28ドルの収入。
*この数字を基に2016年度の収支金額を求めると、9,134.83ドルの収入があり、実質利回り(下記参照)は4.807%となる。
219~228平方フィート(23.3~24.6平米)、ツインベッドが二つとラナイ付きの2階および3階の部屋番号が-01、-02、-06、-07、-10、-11、-16または-17のスタジオタイプの部屋(海に面していない)の販売価格は約16万ドル(2016年10月現在)。月額管理費は313ドル、月額固定資産税が146ドル(この金額はホテル/リゾート使用、1賃貸契約に対し賃貸期間が180日以下という条件を基にしている)。賃貸契約の有無に関わらず、月額の管理費459ドル(2017年)。賃貸稼働率が高いのは、スタジオタイプよりも少し広く、階数も上の部屋(キングベッド+ソファ、ツインベッド+フルベッド+ソファ)で、費用・料金共に高くなる。
以下は、アクア社による管理のアロハ・サーフ、スタジオタイプの部屋の収支ステートメントの一例。
*2016年11月の粗利益は2,206.82ドル(GETの49.65ドルを含む。TATは管理会社であるアクア社が支払らう)。
*同月の支出は1,103.41ドル、これに49.65ドル(オーナーが直接支払うGET)および77.24ドル(家具修繕充当金)が加算され、総額1,230.30ドルとなった。
*同月の純利は2,206.82―1,230.30=976.52ドル。
*ここから月額維持経費459ドルを差し引くと、同月は517.52ドルの収入。
*この数字を基に2016年度の収支金額を求めると、9,541.08ドルとなり、実質利回り(下記参照)は5.96%となる。この数字は例外的であり、ホノルル全域で考えても最高レベル。
【結論】パーム・ワイキキおよびアロハ・サーフのスタジオタイプの比較的小さな部屋は、家賃収入の面から見れば最高クラスのコンドミニアム。ADR=平均客室単価および客室稼働率が高いにもかかわらず、月額経費を低いレベルに抑えることが可能。ただ、自分でのバケーション利用を考えるなら、部屋の広さをよく考える必要がある。
両物件とも、フルキッチンが付いていないエコノミークラスのホテルの客室。短期バケーション利用にはいいが、長期バケーションでの利用には不便を感じるかも知れない。
120平方フィート(11.15平米)のラナイ付きの500平方フィート(46.45平米)の部屋は、広めのスタジオとして利用可能。大多数のオーナーが、寝室エリアとリビングルームを仕切る立て付けの障子を外している。イリカイの1ベッドルームタイプの部屋は1,000室以上あり、状態は最高級から新規改装済み、当初の状態のままの物件とさまざま。建物は3つの棟(a.ラグーン/オーシャンビュー、b.マリーナ/オーシャンビュー、c.マウンテンビュー)に分かれている。低層階のオーシャンビューの部屋の価格は60万ドルとなっている(2017年)。月額管理費は約440ドル、月額固定資産税が約610ドル(この金額はホテル/リゾート使用、1賃貸契約に対し賃貸期間が180日以下という条件を基にしている)。賃貸契約の有無に関わらず、月額の管理費約1,050ドルとなる(2017年)。高層階の部屋は稼働率が高いことが予想されるが、費用・料金共に高くなる。イリカイに関しては、アクアマネージング・イリカイ・ユニットをはじめ多数の管理業者が入っているが、当社としてはwww.WaikikiBeachRentals.comをおすすめしている。イリカイの1ベッドルームタイプ(オーシャンビュー)の部屋に関する数字を紹介しておこう。
*2016年度の粗利益は5,1498.40ドル+7,190.20ドル(GETおよびTAT)+4,554.00ドル(清掃費)=63,242.60ドル。
*同年の支出は、9,784.70ドル(管理費)+7,190.20(GETおよびTAT)+4,554.00ドル(清掃費)+840ドル(電気料金)=22,368.90ドル。
*同年の純利は63,242.20ドル―22,368.90ドル=40,873.70ドル。
*ここから月額維持経費459ドルを差し引くと、同月は517.52ドルの収入がありました。
*この数字から月額1,051ドル×12ヵ月=12,612ドルの管理費を差し引くと、2016年の収入は28,261.70ドルとなり、実質利回りで表すと4.71%となる。
イリカイの1ベッドルームタイプの部屋は、比較的低い価格で大きな家賃収入が見込める物件。ビーチまでの徒歩圏内にある、フルキッチンと快適な設備が揃った広さも申し分ない物件。イリカイの特別感はそれだけではない。広いラナイから見渡す美しい海は、忘れられない光景になるはず。オーシャンサイドの部屋は、まさに家賃収入と優雅なライフスタイルを実現できる物件といえる。以上の理由から、イリカイは私のベストチョイス。
まずは条件の優先順位を明確に:家賃収入か、優雅さの追求か
自分だけのために使う金額はどのくらい? イリカイのマウンテンサイドの物件は生活雑音が問題になるけれども、オーシャンサイドの物件は静けさという贅沢が楽しめる。
45万ドル程度の価格帯のマウンテンサイドの部屋は、60万ドル程度の価格帯のオーシャンサイドの部屋よりもよい実質利回りが期待できる。賃貸収入はマウンテンサイドのほうが少し低めだが、オーシャンサイドと比べて低い金額で通常売買されている。
経験則から言えること
・実質利回り5%の物件は、ハワイではきわめて珍しいといえる。大部分の物件の実質利回りはかなり低いのが現実だ。収入金額に関しては「Rental Statement」通りだが、支出金額に関しては、固定経費(固定資産税や管理費など)以外にも予測していなかった修理、特別なリクエストなどで支出がかさむ可能性は否めない。
・5%以上の実質利回りを望む場合は、ほかの州での物件を探す方がいい。オアフ島の実質利回りは5%が上限と考えておこう。
・30万ドルの物件を3つ所有するほうが、90万ドルの物件1つよりも高い収入を得られる傾向がある。
・クイーンベッドあるいはキングベッドひとつの物件よりも、二つのフルベッドの物件のほうが高い収入を得られる傾向がある。
実質利回りとは:投下資本に対する年単位の純利を示す数字。年あたり営業純利益(実際に手元に残る年間収益)2万5000ドルの50万ドルの物件の実質利回りが5%(25,000÷500,000)となる。
このページに示されている実質利回りは、実際の収支ステートメントに基づいている。今後、過去の実績がそのまま反映されることはない。当社は不動産売買企業であり、投資あるいは証券関連企業ではありません。
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